⁂ ナガミヒナゲシ 長実雛芥子 ⁂
ナガミヒナゲシの花が咲いていましたよ。
科名 属名*ケシ科 ケシ属
分類*一年草
英名*Longhead poppy
原産地*地中海沿岸
開花*4月~5月
ナガミヒナゲシの写真
ナガミヒナゲシを接写
ナガミヒナゲシを観察
道端でよく見かける、オレンジ色のポピーのような花の咲く季節になりました。
ポピーはケシ科の植物の事なので、ポピーという呼び方は間違っていなかったですね。
毛の生えた茎を空に向かってグングンと伸ばし、その先端の大きな花冠が風に揺れる。そのアンバランスな姿はには、ついつい目がいってしまいます。
オレンジ色の花弁は、カシャカシャの薄紙のよう。
透けそうな程に薄いから軽く、頭でっかちでも大丈夫なのでしょうか?
強風でも茎が折れてしまわないのが不思議です。
毛だらけの蕾が、下向きに項垂れている様も気になります。
茎や萼に剛毛な毛を持っているのに、花は可憐で、そのギャップに惹かれるのかもしれません。
芥子坊主と呼ばれる果実には、大量の種子がぎっしり詰まっています。
果実の坊主頭のような筋のある部分が蓋の役目、種子が熟した6月頃から、蓋の下の部分に小窓を開け、種子を放出する仕組み。
芥子粒のような小さな種子が、小窓から零れ落ちる様子を、youtubeで見る事も出来ますが、芥子坊主は黒胡椒の容器か!みたいな印象を持ちました。
数年前、オレンジ色の可愛い花を自宅の庭でも咲かせたくて、その種を持ち帰って庭に蒔こうかと思った事を思い出しました。
蒔くタイミングを調べようと検索すると、この花は、繁殖力が旺盛過ぎ、周囲の草花の育成を阻害する物質を出す!というビックリな、制御が必要な花だと分かったのです。
沢山の花々が咲いている方が好きな為、花壇で咲かせることは断念したのでした。
でもやっぱり可憐で好きなんですよね~。
うん。ならば、普通に園芸用に種が売られている「ヒナゲシ」を選べばいい話ですね。
種の価格も百円台で見つけることができます。
ナガミヒナゲシとヒナゲシの比較
ナガミヒナゲシの名前:長実雛芥子
ヒナゲシの名前:雛芥子・雛罌粟/別名:虞美人草
ナガミヒナゲシの花:3cm~6cmの4弁花。オレンジ色
ヒナゲシの花:5cm~10cmの4弁花(八重咲き有り)。白・赤・ピンク・橙色
ナガミヒナゲシの開花:4月~5月
ヒナゲシの開花:4月~6月
ナガミヒナゲシの果実:2cm程に細長い。種子毒性あり。
ヒナゲシの果実:直径1.5cmで丸みを帯びた円錐。種子は食べられる。
※ポピーシード⇒あんぱんにまぶされている。七味唐辛子にも含まれている。
ナガミヒナゲシの草丈:15cm~60cm
ヒナゲシの草丈:15cm~80cm
<結論>
近縁種なので、同じ色の花の場合は区別が難しそうです。
一番簡単な見極め方は、果実が丸っこいか細長いがでしょう。
細長い方が、ネーミング通りの長実雛芥子だという事です。
ヒナゲシの花冠の方が、やや大きく華やかで色も豊富で、園芸用で売られているものは、八重咲きの品種が人気。
ヒナゲシの種蒔きのシーズンの秋に、あえて赤やピンクの種を蒔いて、廻ったこの季節に可憐な花を咲かせてみませんか?
ナガミヒナゲシの花言葉
「平静」「慰め」
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